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形状記憶効果と超弾性効果の違いは?

形状記憶効果と超弾性効果の違いは?

 

使用する温度範囲の違いにより分類されます。

形状回復温度( Af 点)より高い温度のオーステナイト相状態で利用する場合は、変形すると瞬時に元の形状に回復する完全な超弾性効果が得られます。一方、マルテンサイト変態開始温度( Ms 点)より低い温度のマルテンサイト相またはマルテンサイト相 +オーステナイト相の 2相領域で利用する場合は、加熱するだけで元の形状に回復する形状記憶効果が得られます。このように、使用する温度範囲の違いにより形状記憶効果や超弾性効果を得ることができます。

 

 

どのように変態温度を測定しているのでしょうか?

Ti-Ni 形状記憶合金時効処理材のデータに基づき解説します。

 

 

 

① 示差走査熱量測定
(DSC: Differential Scanning Calorimetry)

 

温度 vs 熱エネルギー

 

物質が温度変化に伴い相変態を起こすとき、熱エネルギー変化が起こり、相変態に伴う熱エネルギーを測定する手段として、DSC測定を使用します。マルテンサイト変態するとピークがあらわれ、冷却時は発熱、加熱時は吸熱反応が起き、変態温度を測定することができます。

 

 

 

② 定ひずみ測定

温度 vs 発生力

 

形状記憶合金は高温側のオーステナイト相では発生力が大きく、低温側のマルテンサイト相では発生力が小さいという性質を持っています。この性質を利用し、形状記憶合金をコイルばねに成形して利用されています。形状記憶合金ばねは、一定のひずみを与えた状態で使用することが多いため、一定ひずみを与えた時の温度変化による発生力を測定することにより変態点を測定することができます。

 

 

 

③ 目視による形状開始回復温度の測定

 

温度 vs 形状回復変形

 

直線記憶処理した形状記憶合金を90 度に曲げて、加熱したときの形状回復の様子を目視観察したものです。実際に90度に曲がったものが直線に回復する様子がよく分かります。

 

 

 

 

変態温度は合金組成、熱処理条件等に敏感に変化します。

 
 
Ti-Ni合金のNi濃度(合金組成)が低下すると変態点は上昇することが分かります。Ni濃度が56wt%のときは420℃で熱処理すると逆変態終了温度Af点が50~60℃になります。480℃で熱処理するとAf点が低下し、30~40℃になります。しかし、Ni濃度が低下すると(Ni濃度54.7wt%)420℃の熱処理でAf点が77℃、480℃の熱処理でAf点が92℃となり、Ni濃度の多い場合と逆の変化になることが分かります。このように変態温度は合金組成、熱処理条件等に敏感に変化します。
 
 
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